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空盒計器とは?

空盒を使った計器の計測原理

空盒(くうごう)とは、「ダイヤフラム」「アネロイド」ともいい、2枚の金属板を周縁で貼り合わせた容器状のものです。
空盒の製造過程
金属板といってもごく薄く、また弾性のある素材なので、スナック菓子の袋が山頂や飛行機の中など高度の高い場所でパンパンに膨らむのと同じように、空盒は内外の気圧差の変化に応じて膨らんだり縮んだりします。下の図のように、この空盒の伸縮を利用して指針を動かす計器を「空盒計器」と呼びます。
電力を必要とせず、空盒の伸縮だけでセンシング(気圧を測定する)とアクチュエーション(指針を動かす)の2役をこなす空盒計器は「環境にやさしい計器」といえるでしょう。
高度計の指針が空盒によって動く仕組み

高度計の指針が空盒によって動く仕組み

空盒を使った高度計のカットモデル(矢印で示したものが空盒)

空盒を使った高度計のカットモデル
(矢印で示したものが空盒)

真空型空盒と開放型(差圧型)空盒

真空型空盒を使った計器(左)と開放型(差圧型)空盒を使った計器(右)

TKKの空盒技術

東京航空計器(TKK)では月産1,000個以上の空盒を製造しており、その全工程を自社内で完結しています。
金属板の貼り合わせ工程は「溶接が難しい銅、しかも厚さ0.05mmの極薄板を周縁で貼り合わせる」という難易度の高い技を、職人技の手作業によるはんだ付けのほか、特注の電子ビーム溶接(EBW)機による自動溶接でも実現しています。
この自動EBW機には、電子ビーム溶接の特長である高エネルギー密度に加え、ビームを安定的に細く絞るという優れた性能を持たせました。

なお、自動EBW機では銅板の他にも難溶接素材や異種金属などの微細溶接も可能です。溶接作業の請負もできますので、こうした溶接でお困りの方は是非「総合お問い合わせ」からお気軽にお問い合わせください。
  • 電子ビーム溶接機

    自動電子ビーム溶接機

  • 作業風景
    作業風景

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