ジャイロ計器とは?
機体の傾きや方位を示します
地上を走る乗り物と違い、飛行機のように前後・左右に加え上下にも動くものを操縦するには、自機の姿勢(傾き)や方位を知る必要が有ります。物体の角度や角速度(=回転の速さ)、角加速度のセンサである「ジャイロ」を利用して姿勢や方位を検出する機器がジャイロ計器です。
東京航空計器は創業当初から、水平線に対する機体の傾きを示す「水平儀(ジャイロ・ホライゾン)」、機首方位を表示する「定針儀(ディレクショナル・ジャイロ)」、旋回方向と旋回率を表示する「旋回計(レート・ジャイロ)」といったジャイロ計器を製造してきました。
これらは「コマのように高速回転する物体は自転軸の方向を保つ」という回転型ジャイロの性質を利用した、機械式の計器です。

回転型ジャイロ:
ジンバルと呼ばれる互いに直交した
吊枠(グレー)と、
内側のジンバルの回転軸上の回転体
(金色)から成る。
回転体と各ジンバルはベアリングで
連結されている。
回転型ジャイロを用いた機械式の
水平儀(左)と旋回計の構造。
機体の動きと共にジンバルが回転しても、
ジャイロの自転軸は一定の方向を保ち
基準となる。