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圧力とは?

圧力とは

私たちは、普段の生活の中で何気なく圧力に関する言葉を使ったり、感じたりしています。
例えば、「自動車や自転車のタイヤの空気圧調整、水道水の出具合、水中深く潜った時の耳の痛さ、血圧を測定する時、天気予報で示される気圧配置
台風の強さを示す気圧」などが判り易いものとしてあげられます。

実は世の中で扱われる単位指標として、『長さ』『質量』『温度』についで4番目に扱われている単位指標と言われています。
圧力値を正しく計測し、利用することでモノづくりの品質、環境の管理、様々な価値を生み出していきます。
また、その圧力計測をするツールをどのように管理していくかも、今では体系立てて管理運用することが求められています。

これらは、全て次の定義によって具体的な数値に表わすことが出来ます。圧力は単位面積に作用する力の大きさで表わします。
「圧力:P」として、「面に垂直な力の大きさを:F」、「面積:A」 とすると 「圧力: P=F/A」の関係式になります。

圧力の種類 ~リファレンス圧力の種類~

圧力受感部の基本構造は以下が主流なものとなっています。

1. ゲージ圧
(その場の大気圧が基準)

大気圧を基準として測定する圧力を「ゲージ圧」と言います。
大気圧より高い圧力をゲージ圧(正圧)、大気圧より 低い圧力をゲージ圧(負圧)と言います。
両方測れるものを特に連成圧と呼ぶ場合があります。

2. シールドゲージ圧
(疑似大気圧が基準)

リファレンス圧力の大気圧を封入したタイプ。
高圧センサもしくは、負圧専用で安定した使用の効果を狙ったものです。

3. 差圧
(二つの圧力差;P1-P2)

2つの圧力の差を言います。
 例) 管路内の絞りの前後の圧力差を示します。
この場合、一般的に高い方の圧力をライン圧と言うことがあります。
P1= 300kpa, P2= 200kpaの場合、差圧△ P=100kPA、ライン圧=300kpaと言います。
HIGH側/LOW側一方向もしくは両方向での計測なのかと合わせて、差圧の計測は留意点が非常に多くなります。
差圧計測能力だけでなく、ライン圧がどの程度か注意は必要です。
差圧計測による流量計測をする計測器も多数市場に出ています。

4. 絶対圧
(≒圧力の絶対値)

絶対真空を基準として測定する圧力を絶対圧といいます。
大気圧は絶対圧で約100kPaですから、ゲージ圧の 200kpaは絶対圧で300kpaとなります。
その場の大気圧としての絶対値の圧力計測。

真空側に引けば、真空計と被る領域があり、利用も可能。
ただし、真空度はまた別の指標になるので採用には区別した理解が必要です。

圧力の単位

~同じ圧力でもなぜ単位が違う?~ 
圧力はその性質や業界によっては慣例的に運用されてきたことから混乱を避けるためにも国際標準としてのSI単位化導入が進められ、日本で導入されてから20年以上が経ちます。
ただし、航空や医療においては個別認証を経産省に届けることで希望の単位を利用できる場合があります。
これは、製作時にメーカーに依頼をし、要件を満たしていることを確認してから製作が許されるものとなります。
~単位換算の簡単な方法~
【スマートフォンからでも行ける!単位換算方法】
インターネットの検索エンジンに下記の様に入力(数字は半角)
 ↓『判明している圧力値』『ブランク』『求めたい単位』 
入 力 👉 【350kPa Pa】   
検索結果👉 【350k㎩=350000Pa】が表示されます。

精度と評価方式



【精度とは】
  仕様条件下で使用時の最大誤差。非直線性、ヒステリシス、再現性誤差の複合値。
  ●再現性:同一条件で加減圧を繰り返したときの出力の誤差
  ●ヒステリシス:無加圧状態からフルスケール加圧し、また無加圧状態に戻したときの増加曲線と減少曲線の最大値
  ・非直線性:基準直線と圧力変換器加圧時の出力曲線がどのくらいずれているかという最大誤差

【TSLリニアリティ】
 ・ゼロ点とフルスケール点を結ぶリファレンス直線を基準とした変換器の出力曲線との誤差

【BSLリニアリティ】
 ・リファレンス直線を基準とし、変換器の出力曲線が最小誤差になるような線を引いて表示された誤差

用語定義集

【圧力レンジ】
 ・各製品ごとに規定された計測圧力の最小値と最大値の範囲
  使用目的(許容値)に応じて圧力レンジが違うものを用意する必要があります。

【保証耐圧】
 ・製品性能の劣化を生じない瞬間印加圧力(経年劣化を別途考慮する必要があります)

【破壊耐圧】
 ・製品性能の劣化ないしは機能もしくは物理的破壊をを生じる瞬間印加圧力

【推奨印加電圧】
 ・変換器のブリッジに印加する電圧で、使用上最も適している電圧

【出力電圧】
 ・(推奨印加電圧で)フルスケール加圧時の出力電圧

【使用温度範囲】
 ・変換器の性能劣化を生じさせないで使用できる温度範囲

【温度補償範囲】
 ・変換器が規定された性能で動作する温度範囲
  * 温度特性等はこの温度範囲内で示され、温度補正機能付きの場合、その補正値の精度は複合精度として表されることが多いです。
   ➀(使用)温度範囲
   ②温度保証範囲(温度補正機能無し)
   ③温度保証範囲(温度補正機能あり)
    以上3つを混同しないように注意が必要です。

【温度特性(係数)(ゼロシフト)】
  ・無加圧状態で周囲温度の変化による

【温度特性(係数)(感度シフト)】
 ・周囲温度の変化による感度変化。スパンシフトともいいます。

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